食道がんの内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)の実際
がんの範囲を確認するため、食道を薬液で染色しました。黄色っぽい部分が食道がんです。食道全体に広がっています。
ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)で食道がんを切除しました。広範な食道がんだったため、食道の粘膜を全周性に切除しています。
広範囲の食道がんをESDで切除すると、術後に食道が狭くなる場合があり、つかえ感などが生じる可能性があります。当科では、切除面に薬剤を注入することで、食道が狭くなるのを予防しています。
切除した病変を体外で展開した後、ピンで伸ばして固定し、薬液で染色しています。
黄色っぽい部分が食道がんです。非常に大きな食道がんですが、顕微鏡での判定(病理検査)で、完全に切除されており、治癒と判定されました。
黄色っぽい部分が食道がんです。非常に大きな食道がんですが、顕微鏡での判定(病理検査)で、完全に切除されており、治癒と判定されました。
ESDから数か月後の胃カメラの写真です。ESDで食道がんを切除した部分は粘膜で覆われており、治っています。食道の内側が狭くもなることもありませんでした。