国際医学誌GIEで内視鏡治療に関する新しい概念「Dual-approach ESD」を提案しました。

研究のポイント

  • 国際医学誌 Gastrointestinal Endoscopy (2026年3月号) に研究成果が掲載
  • Underwater ESD研究における治療手技の整理として 「Dual-approach ESD」 という概念を提案
  • 今後の内視鏡治療研究における手技評価の枠組みを明確化することを目的とした学術的提案

概要

当科の 永田充医師 による研究成果が、米国消化器内視鏡学会の国際医学誌Gastrointestinal Endoscopy (GIE) の2026年3月号に掲載されました。

本稿は、Underwater ESD(浸水下で行われる内視鏡的粘膜下層剥離術)に関するメタ解析に対する学術的コメントとして投稿されたもので、従来の送気下ESDとUnderwater ESDを術中に状況に応じて切り替える治療戦略について整理し、「Dual-approach ESD」 という概念を提案しています。

近年、消化管の早期がんに対する内視鏡治療は大きく進歩し、Underwater ESDの有用性も報告されています。一方、実臨床では従来のESDとUnderwater ESDを柔軟に組み合わせて治療が行われることも多く、研究においてその違いが十分に整理されていない可能性が指摘されています。

本研究では、これらの治療手技の違いを整理し、今後の臨床研究において

  • どの治療法が
  • どのような状況で
  • どのように用いられたのか

をより明確に評価できる枠組みを提案しています。

本論文に対しては原著論文の著者からも建設的な返信が寄せられており、Underwater ESDの研究評価や今後の研究方向について学術的な議論が行われています。

筆頭著者コメント

永田充医師

「内視鏡治療は近年大きく進歩しており、新しい手技が次々と報告されています。その一方で、治療手技の定義や研究の評価方法を整理することも重要になっています。今回の議論が、今後の内視鏡治療の研究や臨床の発展につながれば幸いです。」

掲載論文

Nagata M.
Challenges in interpreting outcomes of underwater endoscopic submucosal dissection when dual-approach endoscopic submucosal dissection is included.
Gastrointestinal Endoscopy 2026; 103: 640.